一点の曇りもない清々しさ

 

 

昨日、ZOOMにて開催された、
「ありがとう鷗外荘
女将の花道を祝う会」に参加しました。

上野にあります、
水月ホテル鷗外荘。

https://ohgai.co.jp/

5月末にて閉館となりました。

鷗外荘という名の通り、
森鷗外が舞姫を執筆した際の邸宅が、
この水月ホテル内にあるのですが、

この鷗外荘を守るため、
体力のあるうちに…という選択、決断。
今月をもって閉館されるとのことでした。

鷗外荘には私も何度か足を運びました。

舞姫の間や於母影の間で、
素敵な方々と美味しいお料理をいただき、
幸せな時間を過ごさせていただきました。

またお正月には鷗外荘のおせちで、
新年のはじまりを迎えたことも。

3月下旬、
みさ子女将のFacebookの投稿で、
閉館のことを知りました。

投稿を見た瞬間は、
言いえぬショックがありました。

と、同時に、
鷗外荘を守るため、という言葉に、

私には計り知れない使命や役割、覚悟が
そこにあるのだろうと思いました。

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今月の社会サイクルは「9・完結」です。

リセット、解放されるものがある、と…。

私自身、数字の流れ、
エネルギーを読み解いて書いたのですが、

https://o-kitagawa.com/archives/4439

昨日のみさ子女将の、
一点の曇りもない清々しい笑顔、
お話の内容、お言葉…

月の流れとして書いていたことと、
みさ子女将の姿が重なって感じられて、

私自身に、
大きなメッセージを残してくれました。

引き際というか、
幕引きの仕方というのでしょうか。

昭和18年から80年続く老舗旅館、
その最後をどのようにしていくか。

背負うもの、受け継ぐものが、
たくさんある中で、
自分の代で終わらせる、という決断。

社長であるご主人の選択、決断である、と
みさ子女将のお話にありましたが、

鷗外荘を守るという明確な役割、使命、
それを全うするという姿勢、在り方。

私が言うのも大変おこがましいことですが、
勇気あるご決断なのだと感じました。

みさ子女将のあの清々しさは、
鷗外荘を守り切ることができる、という、
その思いの表れでもあるのかな、と。

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以前、教員だったころ、
定年まであと2年、というところで、
退職を決めた先生がいらっしゃいました。

子どもからも保護者からも、
教員内、私たちからも慕われる先生で、

誰もが、まだあと2年もあるのに…と、
先生のご退職を惜しまれていました。

当時、定年を迎えても、
再任用で働く先生も結構いらっしゃったこともあり、

なおさら、まだまだ第一線で活躍していただきたい、
一緒にお仕事をさせていただきたい、
退職を惜しむ声が多くありました。

その先生は、最後に、
「惜しまれて仕事を終われるなんて、
私にとってはとても幸せなこと。」

「大好きな子どもたち、

大好きな学年、先生方と最後終われることは、

とても嬉しいこと。」とおっしゃっていました。

どのように終わりを迎えるか。
区切りをつけ、終わらせるか。

幕引きの仕方、というのは、
人それぞれにあると思います。

自分の思うようにできることもあれば、
もちろん、できないこともあるでしょう。

そのような中で、
まだやれるでしょう、できるでしょう…
まだがんばってほしい、続けてほしい…
もっと一緒にいたい、共に時間を過ごしたい…

そのように惜しまれる中で、
区切りをつける、
自ら、終わりを決める、ということ。

先生の姿から、
自分がこの場、この職を離れるとき、
終わりを迎えるときに、

私はどのような状況で、
どのような気持ちで迎えるのであろう…

できれば先生のように、
後悔なく、気持ちよく、
立ち去っていければいいなと思ったこと、
思い出しました。

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先生のあのお姿と、
昨日の、みさ子女将のお姿に、
どこか重なるものを感じて。

一点の曇りもない清々しさ、
後悔なくやりきった、という思い、

そして愛と感謝の気持ちがあふれていることが
感じられました。

昨日の会は、
みさ子女将からいろいろなお話が聞けたのですが、

そこで語られる言葉には、
嘘偽りがないこと、

これが本当の気持ち、
素直な思いなのだろうというものが伝わってきて、

なんだかじんと、
胸に響くものがありました。

嘘偽りがないって、
堂々としていますね。

後ろめたさもなく、
ごまかすものもなく、

清々しさ、
潔さがある。

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印象的だったのが、
自分の意思、思いとは別のところから、
女将としての役割を担うことになった、というお話。

自ら志願して始めたことではなく、
自分の外側にある流れ、動きの中の、
とあるタイミングから、
女将をすることになった、ということでした。

自分らしく生きよう。
好きなことをして生きよう。

こうした言葉や投げかけ、
提案が至る所にちりばめられている今、

思ってもいなかったこと、
想像することすらなかったこと、

まさか自分が…と思うこと、
自分の意図、思いとは全く違うところから、

自分の元に、
使命やお役目が届く瞬間というもの、

そうした出会いというか、
運命が交差する瞬間、というものが、
人にはそれぞれにあるのではないか、と思うのです。

みさ子女将のお話からは、
引き受けることの葛藤があったことや、
使命、お役目として受け入れた覚悟など、
伺うことができました。

失敗もたくさんしましたよ、と言って、
こんなことがありました、
あんなことがありました、と、
お話しくださいました。

その中で、
心に響いた言葉を、とっさにメモしました。

人は人でしか磨けない。
きれいにする。
準備をする。
受け入れる姿勢を持つ。
声なき声を聞く、知る。
声の大きい方の意見は耳に入りやすい。
何も言わずに立ち去る方々に思いをはせる。
中立な立場を忘れない。

女将として日々、仕事に向き合う中での、
嘘偽りのない言葉なのだと思います。

私自身、今の環境を振り返っても、
とても胸に響くものばかりでした。

日々の姿勢、過ごし方。

つい、自分に甘く、
適当にやり過ごしてしまうことが多々あります。

自分を磨いてくれる人を、
自分勝手に遠ざけてはいないか。

仕事の場でも、
家庭の場でも、

きれいにしているか、
準備をして整えているか。

耳の痛いことを、受け入れず、
誰かを責めたり、誰かのせいにしたり。

声なき声、
そのものに気づかず。
気づこうともせず。

耳障りの良いこと、
褒めてもらえること、
評価が高まること、
都合のよいことを聞いて安心して、

静かに黙って、
否定や批判、痛みや悲しみ、
胸にしまって、大人の対応をしてくださる方、
そっと離れていく方々が、
今までもたくさんいらっしゃったのだと思う。

気の合う人、気心知れた仲間、
居心地よい人や、
居心地よい場所で、
小さな視野で物事を見通していること。

今きっとみさ子女将にお会いしたら、
あっという間に、見透かされてしまうなって。

みさ子女将の前に出たときに、
堂々と、恥じない自分でいられるように、

目の前のこと、
もう一度、丁寧にやっていこうと、
昨日、そう決めました。

自分が望んだことではなくても。
自分がやりたいと思ったことではなくても。

ちょっと大げさなことを言えば、
そこに運命が交差する瞬間、

どんな小さなことにも、
与えられたもの、
引き受けるものがある。

自分らしくいるというのは、
好きなことを、気楽にすることだけではなくて。

理不尽なことや、
前向きに捉えられないことの中に、

自分の霊性を高めて、
魂を磨いて、

そしてようやく、
使命や役割といったもの、

誰かのために働く、
利他の心で向き合う、

そうした段階にいけるというか、
自分の生き方、流れ、

「自分らしく生きる」ということに
出会えるのかもしれませんね。

一点の曇りもなく、堂々と、
清々しくいられる。

誰の前でも同じように、
嘘偽りない姿でいられる。

次の課題がまたひとつ、
見つかりました。

素敵に歳を重ね、
人生を開いていく先輩方に出会う度、

自分もいつか、
あのような姿になれたら…と、
そう思ってきました。

この頃は直属の上司というか、
直について、学ぶ機会がなくなり、

自分も中堅どころ!?
40代半ばという歳になったこともあり、

ある意味、過ごしやすい、
生きやすい場が増えてきたと思うのは、

ただ単に、自分勝手に、
好き勝手に、適当になっただけなのかもしれません。

人は人でしか磨けない。

いろいろな人に出会うこと、
そこに学びがあることを忘れずにいたいです。

5月末での閉館と聞き、
夫と二人で食事に行こうかと話してもいたし、

友人からも、
食事に行かないか、と誘いも受けていました。

今、会いに行くことももちろんできるけれども、
でも今は会わずに、

みさ子女将から教えていただいたこと、
そこに集中しよう、と決めました。

口にするのは簡単で、
やり続けていくこと、

この気持ち、情熱、
モチベーションを持ち続けること、

なんだかすぐに、
妥協してしまう自分もいそうだけれど…^^;

そのときはみさ子女将のお顔を思い出し、
今の私で会える?って、
自問自答しようと思います。

みさ子女将に嘘はつけない。
きっとすぐに見透かされてしまう。

一点の曇りもなく、堂々としている方に、
堂々と向き合える自分で。

あぁ、なんかすっごく怖い(笑)

でも怖いことって、
自分がやりたいことでもあるんですよね。

次の扉、目標、
ひとつ、見えました。

社会サイクル「9・完結」の月、
個人サイクル「4・安定」の月に出た答え。

あぁこれも、
私の軸になっていくもの、なのですね(*^-^*)

コツコツ、地味に、
やり続けていきます。

それでは、今日も素敵な1日を♪

 

 

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